神戸教会の主日礼拝

毎日曜日 午前10時15分より

神戸教会の主日礼拝には、信徒・求道者・学生など毎週約120名の方が出席しています。ゴシック調の築87年の会堂にて、パイプオルガンの音色と讃美の声が響き、聖書の言葉に心を向け、牧者の説教が行われます。どなたでもどうぞお気軽に礼拝にご参加ください。

DSCF3576.JPG神戸教会の主日礼拝の様子               

<礼拝案内>

主日礼拝
2020年3月1日(日) 午前10時15分より
【受難節第1主日


説 教 
「荒野の誘惑」
菅根信彦牧師

聖書:マタイによる福音書4章1~13節
讃美歌:21-、21-522







「荒野の誘惑」(3/1)

「あなたの神である主を拝み、ただ主に仕えよ」
                                  (マタイ福音書4章10節)

 先週2月26日の「灰の水曜日」よりレント(受難節)を迎えました。イエスの苦難と十字架を主題としてイースターに向けて礼拝を守る約6週間の期間は、日本基督教団の教会暦では「四旬節」と呼ばれています。日曜日を除く期間が40日間になるからです。この40日は、イエスの40日間の「荒野の誘惑」、さらに、イスラエルの民はエジプト脱出後、40年間の荒野の旅路をした期間と対応している数です。「レント」は、元々は「日が長くなる」「春」という意味です。教団の現在の教会暦では「復活前節」あるいは「受難節」と言います。このレントの開始を告げる「灰の水曜日」の「灰」は、聖書では深い悔い改めや悲しみを示す象徴です。
 さて、イエスの公生涯の開始直後、バプテスマのヨハネから洗礼を受けた後、イエスは荒野で悪魔から誘惑を受けます。この物語は、マルコ・マタイ・ルカの共観福音書には同じ位置に記述されています。「霊がイエスを荒れ野に送り出した」こと、「40日間」荒れ野に留まったこと、「悪魔から誘惑を受けた」ことなど「三要素」は共通している内容です。
 本日の聖書個所マタイ福音書4章1節以降の物語は、この「三要素」を含み、イエスがどのような誘惑を受けられ、どのように対応したかが詳細に描写されています。さて、イエスが「霊」に導かれた荒れ野は、エルサレムの南東の丘陵地帯から、死海に至る50~60キロの地域を指します(『聖書の歴史地理』より)。荒れ野は人を寄せ付けない隔絶した場所であると同時に人の精神を高める神との出会いの場として理解されていました。イエスは、そこで三つの誘惑を受けることになります。人間の持つ欲望(食欲、権力欲、自己保身欲)との闘いが記されています。
 悪魔は40日間の断食をした空腹のイエスに「神の子なら」(3節・6節)といって迫ってきます。第二の神を試す誘惑においては、「神があなたのために天使たちに命じる・・」(詩編91篇11~12節)との誘いの言葉のように神への信頼を巧みに装い語りかけてきます。イエスの「神の国」の宣教活動の志しや召命観をくすぐるような誘惑の仕方をしてきます。誘惑は自分の考え方や生き方に近い所で起こることを示しています。イエスもまた一人の人間として試みに会っていきます。
 しかし、イエスは厳しい誘惑に対して旧約聖書の引用をもって跳ね返していきます。世界の王として君臨するのではなく、名誉も地位も求めない一人の小さな仕える人間として歩むことを決断していきます。その姿は十字架の死まで貫かれ、十字架の死に至るまでイエスの人生の試みは続いていきます。そのイエスの選択に人間の弱さに寄り添い生きようとするイエスの決断を見ることができます。



                                      (説教要旨/菅根記)