日本基督教団神戸教会創立150周年記念行事報告
Ⅰ.教会創立150周年記念教会学校合同礼拝
日時:2024年9月29日(日)午前9:00
石井校は石井幼稚園、花隈校は礼拝堂にて、各科合同の礼拝が行われた。石井校の司会は古河さちよ姉、お話は菅根謙治教師(霊南坂教会伝道師)。参加は子ども10名、大人8名、合計18名。花隈校の司会は菅根雅史兄、お話は大垣副牧師。参加は子ども30名、大人16名、合計46名。石井校ではかつて実習生として奉仕された菅根教師によるメッセージがなされ、思い出深い時を過ごした。また花隈校では、今年4月21日に開催されたCS記念礼拝を振り返った。礼拝後、花隈校では幼稚科教師による出し物があり、皆でくす玉を割ってお祝いした。最後に4月に披露された手作りのケーキのポストカードと、焼き菓子が配られた。各校それぞれに神様の御旨に思いをいたし、改めて教会創立を共に祝福する時となった。
Ⅱ.記念礼拝
日時:2024年9月29日(日)午前10:15
場所:教会礼拝堂
説教者は同志社大学神学部教授・神学部長の関谷直人教師、牧会祈祷は代務者の山本一牧師、司会は長坂尚子執事、奏楽は瀬尾千絵姉。出席は151名と多くの方々と共に礼拝を守った。
礼拝説教は「新しいぶどう酒は新しい革袋に」と題して、ルカによる福音書5章36〜39節をテキストとして語られた。「新しいぶどう酒」として、ユダヤ教という枠組みを超えるイエスの福音にふさわしい「新しい革袋」とはどのようなものであるか、宗教改革期の教会建築や現代アメリカのメガチャーチなどの事例を紹介しつつ示された。
様々な信仰共同体の取り組みに触れながらも、本当に大切な「新しさ」は、単に時流に迎合して教会を形成することではなく、自由な発想を抱いて、福音を今この時、この世界において活かし、広めていくことであり、いかにしてそれが可能であるかと問い続けることと教えられた。硬くなってしまった「古い革袋」ではなく、150年の時を刻みながら、なお柔らかな「新しい革袋」として、それぞれが自らの使命を自覚すると共に、神戸教会がその営みを可能にする場であるよう促された。創立150周年を迎えるにあたり、これからの歩みに豊かな示唆を与えられた。
Ⅲ.記念愛餐会
日時:2024年9月29日(日)正午
場所:階下講堂・階下小講堂
司会は古河さちよ姉。開会挨拶と祈祷の後、富川浩子姉により乾杯の挨拶が述べられた。しばし食事と歓談の時が過ごされた後、来賓の岩井溢子姉、菅根謙治教師(霊南坂教会伝道師)、教会員の阿部恩教師、小林薫執事、村田晃嗣兄よりスピーチをいただいた。その後、芳山美奈姉の奏楽により、讃美歌21-543を全員で賛美した後、大垣副牧師より来賓の紹介が行われた。安田一則執事より閉会挨拶と祈祷が行われ、愛餐会を終えた。出席者は121名と、教会内外から多くの方々と共に、恵み豊かな時を過ごすことができた。
Ⅳ.記念シンポジウム
日時:2024年9月29日(日)午後2:00
場所:教会礼拝堂
まずシンポジウムに先立って、礼拝が捧げられた。司会は張野正誉執事、奏楽は佐々木一美姉。讃美歌21-412「昔 主イェスの」を全員で賛美した後、大垣副牧師によりマルコ福音書4章30〜32節が朗読され、祈祷が捧げられた。次いで、阿部恩兄・金房儀子姉による二重唱「まことのかいぬし」が捧げられた。大垣副牧師による祝祷を受け、礼拝が終えられた。
礼拝後、総合司会を山本一牧師として、森田喜基教師(同志社大学准教授・高の原教会代務者)により「神戸から始まった日本の会衆主義教会」と題する基調講演が行われた。英米における会衆主義教会の源流に遡りながら、摂津第一公会が日本最初の会衆主義教会として神戸に設立され、さらに関係諸団体へと結実していった経緯について語られた。
次いで、会衆主義教会が社会との関わりを大切にしてきたことを受けて、神戸教会と関わりの深い関係団体から、飯謙教師(神戸女学院院長・理事長)、上杉徹兄(社会福祉法人神戸真生塾理事長・施設長)、岡部裕子姉(頌栄保育園園長・頌栄児童館館長)の3名のパネリストにより、各団体の現状や働きについて発題と意見交換が行われた。各団体が神戸教会との結び付きのうちに女子教育、青少年教育、幼児教育に携わって来られたことを歴史的側面を交えて説明され、また現在の関心や取り組みについても語られた。
質疑応答の後、森田教師により祈祷が捧げられた。最後に山本牧師より来賓の紹介が行われ、記念シンポジウムは閉会した。神戸教会の起源をたどりつつ、歩みを共にしてきた関係諸団体の現在について、互いに知見を深め合い、教会のこれからの宣教の方向性について、豊かな示唆を与えられる時となった。